第13回 行動ターゲティング(2)

2. 行動ターゲティング広告の仕組み

行動ターゲティング広告はサービスを提供している会社によって、どこまでデータを取得するか、 どうセグメントするか実装の差(設計思想)はありますが、大きくはつぎのような仕組みで実現されています。

行動ターゲティング広告の仕組み

サイト閲覧時には以下の処理が実行されます。

  1. ブラウザがWebサーバーにリクエストを送信
  2. Webサーバーが閲覧タグを含んだコンテンツを送信
  3. ブラウザが閲覧ページ情報をアドサーバーへ送信
  4. アドサーバーが閲覧履歴を保存
  5. アドサーバーがCookieにユニークなIDやその他の情報を設定して応答

広告枠にあるサイトを訪問した時に以下の処理が実行されます。

  1. ブラウザがWebサーバーにリクエストを送信
  2. Webサーバーが広告表示タグを含んだコンテンツを送信
  3. ブラウザが広告表示リクエストとCookieをアドサーバーへ送信
  4. アドサーバーが閲覧履歴やCookie、セグメント情報から配信する広告を決定
  5. アドサーバーが広告を配信

行動ターゲティングの仕組みで重要なポイントはつぎの3つの処理です。

行動トラッキング

ウエブサイトを訪問した生活者を特定して、ウエブページの行動履歴を取得します。 生活者の特定には主にCookieを利用します。 主として以下のようなデータを蓄積していきます。

  • ウエブサイトのドメイン
  • 閲覧したページ情報
  • 検索したキーワード
  • IPアドレスを元にした地域情報(都道府県)
  • クリックされた広告情報
  • 位置情報(携帯サイトの場合)

Cookieやこれらの情報は4週間から数ヶ月で破棄する方針をとっているサービスが多いようです。

セグメント化

行動トラッキングで取得したデータを基に生活者をセグメント化します。 また、会員登録情報を持っている事業者・サービスであれば、属性情報もセグメント化に利用することが可能です。 大きな分類では、旅行、車、金融といった業種から、さらに細かく分類するといった手法がとられます。 セグメント化は各社によって実装する仕組みが異なります。アドサーバーに定義しておいたルールベースでセグメントする方法と、動的にキーワードや 閲覧コンテンツを分析してセグメントする方法、またはその両方を利用します。

広告配信

 生活者が行動ターゲティング広告の掲載サイトへ訪問したときにセグメント情報に基づいてセグメントに属する広告を配信します。

行動ターゲティングのメリット

行動ターゲッティングを利用した広告配信が従来の広告配信と異なる点は、広告枠は同じだが、訪問者によって表示される広告が異なる点です。 しかも、訪問者の趣味・嗜好にあった広告が配信されるので、クリック率が高まることが期待できます。 メール配信で顧客をセグメント化してメール本文をいくつかのパターンで分けて配信するターゲティングメールやパーソナリゼーション機能を実装したウエブサイトと同様の手法を広告配信における「効果的な広告クリエィティブを配信する機能」を実現した点が重要なポイントです。

つぎは行動ターゲティングのモデルをみていきましょう。