第8回 ソーシャルメディアのテクノロジー

ソーシャルメディアのテクノロジー

今回はソーシャルメディアのテクノロジーについて考察します。

ソーシャルグラフ

ソーシャルメディアの特徴である「人と人のつながり」をテクノロジーで実現・実装する根本の技術が「ソーシャルグラフ」です。 「ソーシャルグラフ」とはBrad Fitzpatrick氏が、“Thoughts on the Social Graph”という論考の中で、ソーシャルメディアの相互運用を促進させるための概念として提唱したのが始まりとされています。 ソーシャルグラフとは人と人のつがなりをデータに基づいてグラフ理論で表した情報のことで、実際には「点と点」の関係を情報で識別・管理することを指します。 実装例としてはFacebook,mixi,Twitter等のSNS/ソーシャルメディアサービスで最も基盤となる仕組みとして提供されています。

ソーシャルグラフ

ソーシャルメディアサービスではなんらかの形でソーシャルグラフを用いた人と人のつながりを(場合によっては人以外の商品や話題のつながり)データ化し、フィルタして、グルーピング(クラスタリング)、セグメント化しています。 言い換えれば、ソーシャルグラフのモデリング自体がそのソーシャルメディアの基幹(アイディアや独自性)を表現しているといっても過言ではありません。

大容量データの分散技術

大容量データの分散技術

ソーシャルメディアは利用者が拡大するにつれ、蓄積するデータ量が大規模になります。そのため、ソーシャルメディアを構築する技術として大容量データをさばく技術が重要になってきます。 大容量データのアプローチとしてはスケールアップ(垂直型)とスケールアウト(水平分散型)の2種類のアプローチがありますが、ソーシャルメディアサービスの構築ーはスケールアウト(水平分散)型のアプローチが主流です。 Google社は多数の安価なサーバーを分散・協調して動作するフレームワーク(このモデルのオープンソースとしてHadoopがある)を開発して運営しています。 多数のサーバーを稼働させれば、当然故障率は高くなります。そのため安価なサーバーで複数台が故障しても継続運転に問題ないように、データを二重化かつ分散して保持することによりコストの問題と可用性を確保するアプローチをとっています。 他のソーシャルメディアサービスの同様のアプローチをとっています。

端末(デバイス)

端末(デバイス)とサーバー間

ソーシャルメディアを利用するデバイスはPC/携帯端末/スマートフォン/タブレットがあります。この中でソーシャルメディアの利用者はスマートフォン、タブレットの利用が増えています。 これらの端末はOSにはiOSやAndroidを採用し、HTML5/CSS3に対応したブラウザが搭載されています。スマートフォン・タブレットにインストールするアプリも拡大中です。 端末とサーバーのインタフェースはAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を通じて行われます。 端末側で持つデータとサーバー(クラウド)側で持つデータの設計や同期方法を含めたAPIの設計・パフォーマンスもサービス提供に重要です。

これまで8回に渡り「ソーシャルメディアとウエブサイト」について考察してきました。ソーシャルメディアはもはや、生活シーンの一部となり、企業においては顧客とのコミュニケーションとしてのツールとしてだけではなく、社内のコミュニケーションにも活用されてきています。 今後も通信やデバイスの発展に伴い、新しいタイプのサービスや活用方法が生まれてくるでしょう。これからもソーシャルメディアに関連するマーケティング・テクノロジーから目が離せません。