第4回 顧客を可視化する分析手法

アクティブコア山田です。

顧客主導の時代を迎えた今、企業のマーケティングをどう進めていくかをテクノロジーとともに考えていくコラムの第4回です。

前回は顧客がどのように商品やブランドとの接点を持って認知し、関心を持ち、購入や登録に至るのか、というプロセスをカスタマージャーニーとして捉え、B2B,B2C,ECの例で考察しました。 顧客視点でマーケティングを進めるためには顧客行動をイメージすることが重要です。

しかし、顧客接点が多様化し、取得できるデータが格段に増えてきた今、顧客を可視化するにはどうしたらよいのでしょうか?今回は「顧客を可視化する分析手法」をお届けします。

顧客を可視化する分析手法

顧客行動・顧客ステータスで顧客をセグメントする

カスタマージャーニーでは顧客ステータスを認知・比較検討・顧客・リピータ(優良)・休眠等のフェーズで分類されます。 顧客接点・行動を可視化するポイントはこの各フェーズを成約に紐づけてデータを顧客単位で統合するデータベースを構築することです。 Webのデータだけでなく、営業履歴や、売上データ等の顧客行動を紐付けてマーケティングデータベースを構築しましょう。 諸事情によりWebのデータだけしか顧客行動データを保持していない(紐付けられない)場合でも、CV時に取得できる顧客データをDBに持つようにしましょう。

図1:顧客行動を紐付けてマーケティングデータベースを構築

このようにあらゆる顧客データを統合したマーケティングデータベースのことをプライベートDMPと呼びます。 プライベートDMPとはデータを一元管理し、分析を行い、アクションへと繋げていくデータ管理プラットフォームであるDMPの一つで、 Web上の情報だけでなく、企業データや外部データ等も統合して分析する企業独自のプラットフォームのことです。

プライベートDMPを構築したら、ステータス別に顧客を分類(セグメント化)してみましょう。ここではECサイトを想定して下記の行動データから分類していきます。

◆認知

3か月以内にWebサイト訪問回数:1、過去購入なし

◆比較検討

3か月以内にWebサイト訪問回数:2以上、過去購入なし

◆顧客

1年以内に購入1回

◆リピータ(優良)

1年以内の購入2回以上

◆休眠

1年以上前に購入あり

図2:顧客ステータス別に顧客を分類する

どうでしょう?みなさんは自社の顧客(見込客)がそれぞれの顧客ステータスで何人いるか把握できているでしょうか? 次に各顧客ステータス毎に顧客接点(コンタクトポイント)を可視化します。

図3:顧客ステータス別の顧客接点を可視化

これで、各ステータス別の顧客の接点が見えてきました。

新規訪問は検索エンジン、他サイト、広告から
初回購入時はブックマーク、検索エンジン、メルマガ
リピート購入時はメルマガ、検索エンジン
が接点となっています。
休眠顧客へのアプローチはメールになります。

このように顧客ステータスによって顧客接点は大きく変わります。プライベートDMPに店舗、DM、FAX等のWeb以外の接点のデータが蓄積されていれば、顧客接点として可視化することができます。 本当に新規獲得にかける費用が適切な広告に費やされているか、または本来はもっと費用をかけるべき広告はどれか等、施策の見直しに大いに貢献するでしょう。

次は優良顧客に絞ったセグメントを作成しましょう。ここではLTV分析より過去の平均購入金額が10000円以上、顧客金額シェア上位10%を対象とします。

図4:優良顧客に絞ったセグメントを作成

優良顧客に絞ったセグメントの過去の接点を可視化します。この顧客接点を強化することで、優良顧客となり得る新規顧客の集客、顧客のリピート化を図ることができます。

図5:優良顧客に絞った広告評価

この例では新規獲得はYahoo!インフィード広告、YDN、アフィリエイトでリピート購入時はブランド指名検索でサイトへ流入してきていることがわかります。 優良顧客を獲得するためにはこのデータから広告出稿の最適化、SEO対策を実施することになります。

そして、各顧客ステータスは月次(週次)を履歴を保管することにより、顧客推移が可視化できるようにしておきましょう。 各月の顧客接点、媒体、CV等の数値をすぐに取り出せるようにしておくと、後から比較する場合に役たちます。

図6:顧客ステータス別の月別推移

このようにバラバラだった顧客接点を紐付けていくと、顧客行動を可視化することができます。 顧客行動を可視化することは、顧客視点のマーケティング施策の立案の第一歩です。

今回は顧客ステータスを可視化する分析についてお届けしました。

次回は「B2B 顧客タイミング・ステータスに合わせた事例」を解説します。